MBSリミテッドまとめ
2011年4月26日コメント (4)世間ではNPHのスポイラー公開が早い早い言ってても実はもうそんな時期で、MBS-SOM-SOM環境も終わりに近づいている。
そろそろMBS-SOM-SOMドラフトの個人的なまとめみたいなものをやろうと思っていたのだが、それ以前にSOM-SOM-SOMドラフトのまとめをやっていなかった事に気が付いた。やるやる詐欺で去年末から過ごしているわけだが今日書く気になったのでとりあえずそっちから片づけようと思う。
-SOM-SOM-SOMリミテッドまとめ-
まずこの環境を3~4回ぐらいやってから分かったのが色のかみ合わせよりアーキタイプを優先するべきという事だった。
というよりこの環境のテーマ(キーワード能力)である《感染》及び《金属術》を持ったカードは一部を除いてアーキタイプに沿わないと極端に効果を発揮しない(基弱い)ニッチなカード達だった。必然的にピックするカードによって決まったアーキタイプを目指す事になった。また《金属術》と《感染》という2種類の能力がかみ合わないようにデザインされた為アーキタイプの差別化が進み対立という図式を生みだした。
ピックするカードによってアーキタイプが決まるのであれば、当然一番強いアーキタイプを把握しておく必要がある。そのアーキタイプを把握する為にさらに10回程のドラフトを要した。以下がアーキタイプの強い順ランキングである。
さて、話がずれたが順位が何故こうなったかというと明確な理由がある。緑黒感染は毒という特性上相手のライフを10点削るデッキであり、それ以外のデッキはライフを20点削るデッキだからだ。
人によっては「感染(クリーチャー)は本体に与えるダメージが通常の2倍だ。」と表現するが自分の中では違和感が残る。毒(《感染》)というシステムをまったく知らないプレイヤーにいかに毒が強いかというのを伝えるキャッチコピーとしては良いかもしれないが、実際デザインされた《感染》持ちクリーチャーはその能力故にサイズは控えめにデザインされている。
《感染》クリーチャーが非感染クリーチャーと接触戦闘した場合はサイズ負けしやすいのが現実である為コンバットとの差が生まれる。「本体に与えるダメージが通常の2倍」は二段攻撃を表す説明であり毒を表すのはやはり「相手のライフが10からスタートする」の方が個人的にはしっくりくる。
最強のアーキタイプ順は分かったのだが自分はこのアーキタイプにそってドラフトをする行為が馴染めなかった。
色々理由はあるのだが、一番の理由は環境に爆発力のあるアーキタイプが存在する半面、アーキタイプにぶっ差さる強烈なメタカードやアーキタイプ関係なく効果を発揮するカードパワーの高いボムが存在するからである。
どんな綺麗に組んだ《感染デッキ》でも2ターン目の《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》の前ではなすすべなく負けたり、《金属術デッキ》でビートしていたら《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》で一掃されて負けたり、1枚のボムで盤面が支配or逆転されてしまう事はザラであった。
そして強烈なアンチカードに対して2大アーキタイプ側の明確な解答が存在せず、相手にメタカードをプレイされない事を祈るかプレイする前に殴り殺す以外の手段は(除去以外)無かった。
ということで、ボム及び2大アーキタイプ(《感染》、《金属術》)に対処できるデッキを組む事が自分の目指すデッキとなった。
基本指針↓
デッキの基本↓
・除去の選定
話が少し前後するが《感染》のメリットは相手のライフが10からスタートする事でライフアドバンテージに立てる点だ。ただしこのライフアドバンテージというのはターンが経てば経つほど価値が失われて行くものである為、ライフを速やかに&極力早いターンに殴り殺すデッキ=テンポビートが《感染》の強みを活かす事になる。
《金属術デッキ》も《感染デッキ》に次いで2番目に強いアーキタイプという事で《感染》程ではないにせよ殴り殺す速度は早いデッキである。というか《感染》に追いつく為にそうなったと言った方が正しいか。
《感染》及び《金属術》を持つカードは環境に溢れているせいで実際問題「どのカードが強いのか分からない。」というのが環境初期の問題の一つであり「アーキタイプを構築するのに本当に必要なカードの選定」が課題だった。特に《金属術》を持つカードは達成後の効果はどれも強力で分かり辛かった。
だが
そしてデッキの最高の動き(廻り)として出した結論がコレだ↓
《感染デッキ》は1マナの《感染》持ちが居ない為2ターン目から動く事になるが、回避能力を持っている《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》から3マナ圏のクリーチャーとしては破格のスペックを持っている《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》に繋げる動きが強い。
《金属術デッキ》は打点で追いつくしかない為《金属術》を達成しやすい自身がアーティファクトで打点が高いクリーチャーとなると《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》を主軸に考える事になる。1ターンでも早く出す為に《金のマイア/Gold Myr(MRD)》を使い2→4のマナジャンプを活用する事で《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》の4マナという重さと《金属術》達成を克服した。
《ボムデッキ》は上記2デッキの2ターン目を封じ込めるカードだ。
3種のデッキに共通して言える事は2ターン目のクリーチャー(脅威)がキモであるという点で、そこを封じ込めればこちらの土俵に持ちこめるというわけだ。長くなったが仮想敵の最高パターンを捌けないと話にならないのでそれに合わせた除去の選定となった。
除去であれば何色でも取る為、色に拘らないデッキになるもののドラフト回数をこなす毎に目指す色は自然と赤白がベースになっていった。なお以下のカード選定はアンコモンは原則除く。アンコモンはコモンに比べて引ければ勝てる性能をしているが毎回ピックできるとは限らないのでコモンで極力対処できるようにする為だ。
《感電破/Galvanic Blast(SOM)》
《感染デッキ》及び《金属術デッキ》共に2ターン目のクリーチャーを潰さないと酷い目に合う為2マナ以下で除去を探したらコレしかなかった。
特に1マナで捌ける点が大きく、自分が後手の時でも相手の2ターン目のアクションを隙なく潰せるのが最高のポイントだった。小回りが利き本体にも飛ばせて、後半はダメージアップも見込める為兎に角万能だった。
《粉砕/Shatter(MRD)》=《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》
この2枚に差は無く環境の影響も有って置物除去以外でもクリーチャー除去として有る程度活躍できた。アーティファクトを1枚も採用してないデッキに当たる方が稀有であった為(有色カードの多い《感染デッキ》でも装備品は用いていた)腐る事は無かった。
相手の2ターン目《金のマイア/Gold Myr(MRD)》に対応できる点も及第点。ただやはり《感染デッキ》相手には腐る場面があったのでサイドアウトも視野に。勿論《感電破/Galvanic Blast(SOM)》より重要度は下。
《拘引/Arrest(MRD)》
《感電破/Galvanic Blast(SOM)》にはマナ面で劣るものの立派なクリーチャー万能除去。特に《感染》持ちは除去せず戦場に残しておく事で《死体の野犬/Corpse Cur(SOM)》で回収されなくする事ができる。《感電破/Galvanic Blast(SOM)》でカバーしきれないタフネス5以上のクリーチャーにも対応できる為必ず欲しい1枚だった。エンチャント除去が少なかったのも追い風。ソート的問題で《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》と同時に出た為ピックの重要な指針となった。勿論取るのは《拘引/Arrest(MRD)》。
《金屑化/Turn to Slag(SOM)》
《感電破/Galvanic Blast(SOM)》ではカバーできないタフネス5に対処できる点は《拘引/Arrest(MRD)》と役割はほぼ一緒だが仮想敵が早いビート相手だと遅い&重い場合が多い。《拘引/Arrest(MRD)》の取れている枚数次第では取らなくても良いがアドバンテージを得られる可能性もあったので卓のプールによっては1枚は欲しいカード。除去る対象が《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》だった場合軽い《粉砕/Shatter(MRD)》の方が強いので除去の中では最下層。
デッキの基本↓
・クリーチャーの選定
指針に従ってドラフトをしていくといくつか問題点が浮上した。
・問題 マナ
色やマナコストを無視して除去やボムを取る為、色マナがいびつになるのだ。
除去のある色が基本白、黒、赤の3色だったとは言え土地次第ではプレイできない可能性がある。
A.アーティファクトクリーチャーの採用
幸いにもアーティファクト環境という事で、アーティファクトクリーチャーを採用する事で序盤の色マナトラブルを解消した。こちらのフィニッシャーは重いボムである為ボムに繋げるまでの間、序盤のアーティファクトクリーチャーは相打ち要因であれば良い。
序盤除去でクリーチャーを捌くのが最善とはいえ、コモン除去は所詮1:1交換しかできない上に捌くクリーチャーの量>除去の枚数なので圧倒的に足りない。そもそも除去は丸いカード、全てのデッキに採用されるのでアーキタイプ関係無く取りあいになる事請け合いである。
結論としてはクリーチャーはクリーチャーで捌くのが一番良いわけで最低相打ち、できれば長期に渡って耐えられる事が望ましい。そういった観点でアーティファクトクリーチャーを採用していった。
《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》=《屍百足/Necropede(SOM)》
《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》と《屍百足/Necropede(SOM)》はほぼ確実に1:2交換を相手に強いる最強のクリーチャーだ。《屍百足/Necropede(SOM)》は感染非感染デッキ関係無く強い為取るが、出現率及び本体に飛ばせる分《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》に軍配が上がる。
《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》
パワーこそ無くマナもかかるが《感染デッキ》の《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》を複数回ブロック可能(7ターン耐える事ができる)。《金属術デッキ》相手でも《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》or《錆びた秘宝/Rusted Relic(SOM)》のパワー4~5を2マナで対処できるの驚異的。
パワーが無い事が逆に利点となる場合もある。《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》と《屍百足/Necropede(SOM)》を墓地に落とさず処理できる点だ。
《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》に耐性がある点も見逃せない。なにより特筆すべきは2大アーキタイプとピックがバッティングしない点だ。《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》《屍百足/Necropede(SOM)》《金のマイア/Gold Myr(MRD)》(マナマイア5種)はアーキタイプを構成する上で必須パーツと呼べるレベルのカードだが《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》は違う。ビートダウンデッキに守りにしか使えないカードはピックに値しないので安く回収しやすい。
デッキ重要度としては1枚目の《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》は1枚目の《金のマイア/Gold Myr(MRD)》(マナマイア)を超えると思っているので同時に流れてきたらまず《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》をピックするようにしている。
《金のマイア/Gold Myr(MRD)》(マナマイア5種)
環境に存在するマナ加速がコレしかないので各色で取りあいが発生しやすい。ただ周りの点数が高い割にはコンバットでは基本役立たずの1/1な上、除去耐性があるわけでもないので個人的には点数が低め。それでも《火花鍛冶/Sparksmith(ONS)》の種になったり2→4マナへのジャンプは魅力的。
3マナ圏は模造品が5種類居たので取るのに困る事は無かった。能力の関係上緑と黒は人気が高かったがマナを埋める要因としては別に《オーリオックの模造品/Auriok Replica(SOM)》でも問題なかった。3マナ圏のクリーチャーの最大の脅威となるのが《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》でタフネス3が兎に角殺しにくかった。こいつに《拘引/Arrest(MRD)》をできれば使いたくなかった為、相打ちできる《ヴァルショクの模造品/Vulshok Replica(SOM)》は最低でも1枚欲しかった。
また感染以外では《ケンバの空護衛/Kemba’s Skyguard(SOM)》や《きらめく鷹/Glint Hawk(SOM)》、《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol(SOM)》等3ターン目から機能しだす2/2飛行軍団が居た為相打ち要因に《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider(SOM)》を見たら取るように心掛けた。
・サイドボードの選定
コモンによるメインボードのテンプレートはコレでほぼ完成したがやはり尖ったビートダウン相手には除去等の対策は足りないぐらいだった。メインボードは兎に角丸い選択肢しか取っていないので後は個々のカードやアーキタイプ毎のサイドボード作りを行う事になった。
・環境の矛盾
最強のアーキタイプが感染とは言ったが、卓に居る全員が目指すかというとそうではなかった。カードの種類の少なさもさることながら毒という特性上9割の《感染》持ちは《感染デッキ》でしか活躍しないというニッチな性能で他のカードとライフを削るベクトルが違うのが原因だ。《感染デッキ》以外はライフを20点削るという点では共通だった為、《金属術》が戦術の主軸では無いデッキでも感染以外のカードを使う事になるので、感染以外を取り合う事となった。
一番強いアーキタイプのカードが一番不人気(最強デッキが最弱勢力)という特異な現象を生み出し、結果8ドラで《感染デッキ》を組めるのは1人、多くても2人だけでそれ以外の6~7人はなにかしら《金属術》orアーティファクトに依存する形のデッキとなった。
本来であれば対応型のデッキは環境で一番強いアーキタイプに照準を合わせたデッキを作らなければいけないのだが、環境の矛盾のせいで《感染デッキ》は卓では最大勢力ではないので対戦では当たりにくいのだ。
そこで第一メタを《金属術デッキ》に絞りメインボードを作り、サイドボード後から《感染デッキ》用にシフトできるようにした。
以下は各色毎に用意したサイドボードカードだ。
その色をやっていれば必ずピックしたいカード達だった。サイドボード後にメタるのは《感染デッキ》だったので序盤に展開しやすく軽い追加のクリーチャーを取るが大原則だった。
《金属術》andビート相手には失ったライフを補填するライフゲインカードを多く採用している。
カウンターで捌くのでは無く、今回のように除去で捌くタイプのデッキはどうしても後手後手に回りやすく、出てから対処する手段を取っているとライフが危険水域に達しやすい。実際こちらが攻勢に出る時にはライフが10前後からスタートなんて事が良くあった。
除去で完全に捌き切る分には問題ないのだがクリーチャーで相手のクリーチャーを止めているという状態(膠着状態)だと一枚のカードで捲くられかねないので序盤減ったライフを安全圏まで引き戻すという行為は非常に重要だった。
最終的にレア等のボムを採用した理想形のデッキは以下だ。
第1メタが《金属術》以下のライフを20点削ってくるデッキだったので良くメインに好んで《回復の三角護符/Trigon of Mending(SOM)》を採用していた。金属術以外でも《憤怒の三角護符/Trigon of Rage(SOM)》と《ダークスティールの斧/Darksteel Axe(SOM)》の叩きだすダメージと速度は尋常では無く《きらめく鷹/Glint Hawk(SOM)》と《憤怒の三角護符/Trigon of Rage(SOM)》だけで負けましたなんて事が実際発生した。
マナ的にもダメージ的にも《回復の三角護符/Trigon of Mending(SOM)》は《憤怒の三角護符/Trigon of Rage(SOM)》を完全に相殺出来たので大好きだった。アンコモンなのに他のアーキタイプとバッティングせず安く回収できるのもポイントだ。
勿論感染相手には無力なので秒で抜いた。ただ抜くのに躊躇しないカードというのはサイドボードする際に迷わなくていいので効率が良かった。
対感染サイドボード例
全体的に軽くて小回りが利くカードを入れマナカーブも下げる事でより対応しやすくなる。
基本指針↓
以上がSOM-SOM-SOMで自分が出した答えだった。
そろそろMBS-SOM-SOMドラフトの個人的なまとめみたいなものをやろうと思っていたのだが、それ以前にSOM-SOM-SOMドラフトのまとめをやっていなかった事に気が付いた。やるやる詐欺で去年末から過ごしているわけだが今日書く気になったのでとりあえずそっちから片づけようと思う。
-SOM-SOM-SOMリミテッドまとめ-
まずこの環境を3~4回ぐらいやってから分かったのが色のかみ合わせよりアーキタイプを優先するべきという事だった。
というよりこの環境のテーマ(キーワード能力)である《感染》及び《金属術》を持ったカードは一部を除いてアーキタイプに沿わないと極端に効果を発揮しない(基弱い)ニッチなカード達だった。必然的にピックするカードによって決まったアーキタイプを目指す事になった。また《金属術》と《感染》という2種類の能力がかみ合わないようにデザインされた為アーキタイプの差別化が進み対立という図式を生みだした。
ピックするカードによってアーキタイプが決まるのであれば、当然一番強いアーキタイプを把握しておく必要がある。そのアーキタイプを把握する為にさらに10回程のドラフトを要した。以下がアーキタイプの強い順ランキングである。
強いアーキタイプ順正直3.以下のアーキタイプに関して強さの順位は団子であり、そこまで差は存在しない。
↑
1.緑黒感染
2.赤白金属術
3.赤白装備品ビート
4.赤白金属術レスビート
5.赤黒炉の祭典
6.赤緑恐竜
7.青緑恐竜
8.青黒増殖
9.その他のアーキタイプ
↓
↑ぶっちゃけこうやって書いて良いんだけどアーキタイプの把握と言った手前幾つか書いておかないと気まずかったからだったりする。
1.緑黒感染
2.赤白金属術
3.その他(上記2種類以外)
↓
さて、話がずれたが順位が何故こうなったかというと明確な理由がある。緑黒感染は毒という特性上相手のライフを10点削るデッキであり、それ以外のデッキはライフを20点削るデッキだからだ。
↑緑黒感染を組んだ段階で対戦相手のライフが10点からスタートするというのはビートダウンデッキにおいては大きなアドバンテージとなる。基本クリーチャーの殴り合いになるリミテッドにおいてどちらが有利かは火を見るより明らかだ。
10点を削るデッキ
1.緑黒感染
-超えられない壁-
20点を削るデッキ
2.赤白金属術
3.その他(上記2種類以外)
↓
人によっては「感染(クリーチャー)は本体に与えるダメージが通常の2倍だ。」と表現するが自分の中では違和感が残る。毒(《感染》)というシステムをまったく知らないプレイヤーにいかに毒が強いかというのを伝えるキャッチコピーとしては良いかもしれないが、実際デザインされた《感染》持ちクリーチャーはその能力故にサイズは控えめにデザインされている。
《感染》クリーチャーが非感染クリーチャーと接触戦闘した場合はサイズ負けしやすいのが現実である為コンバットとの差が生まれる。「本体に与えるダメージが通常の2倍」は二段攻撃を表す説明であり毒を表すのはやはり「相手のライフが10からスタートする」の方が個人的にはしっくりくる。
最強のアーキタイプ順は分かったのだが自分はこのアーキタイプにそってドラフトをする行為が馴染めなかった。
色々理由はあるのだが、一番の理由は環境に爆発力のあるアーキタイプが存在する半面、アーキタイプにぶっ差さる強烈なメタカードやアーキタイプ関係なく効果を発揮するカードパワーの高いボムが存在するからである。
どんな綺麗に組んだ《感染デッキ》でも2ターン目の《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》の前ではなすすべなく負けたり、《金属術デッキ》でビートしていたら《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》で一掃されて負けたり、1枚のボムで盤面が支配or逆転されてしまう事はザラであった。
そして強烈なアンチカードに対して2大アーキタイプ側の明確な解答が存在せず、相手にメタカードをプレイされない事を祈るかプレイする前に殴り殺す以外の手段は(除去以外)無かった。
ということで、ボム及び2大アーキタイプ(《感染》、《金属術》)に対処できるデッキを組む事が自分の目指すデッキとなった。
基本指針↓
・アーキタイプ関係無くカードパワーの高いカードを(優先して)取る。
・除去を(優先)取る。
デッキの基本↓
・総枚数40枚
・クリーチャー17体
・スペル6枚(ほぼ除去)
・土地17枚
・除去の選定
話が少し前後するが《感染》のメリットは相手のライフが10からスタートする事でライフアドバンテージに立てる点だ。ただしこのライフアドバンテージというのはターンが経てば経つほど価値が失われて行くものである為、ライフを速やかに&極力早いターンに殴り殺すデッキ=テンポビートが《感染》の強みを活かす事になる。
《金属術デッキ》も《感染デッキ》に次いで2番目に強いアーキタイプという事で《感染》程ではないにせよ殴り殺す速度は早いデッキである。というか《感染》に追いつく為にそうなったと言った方が正しいか。
《感染》及び《金属術》を持つカードは環境に溢れているせいで実際問題「どのカードが強いのか分からない。」というのが環境初期の問題の一つであり「アーキタイプを構築するのに本当に必要なカードの選定」が課題だった。特に《金属術》を持つカードは達成後の効果はどれも強力で分かり辛かった。
だが
《感染デッキ》という条件でカードを選定&抽出していけばおのずと見えてくる。
・早いターンからのテンポビート
《金属術デッキ》
・感染に負けない(追いつける)速度でのテンポビート
そしてデッキの最高の動き(廻り)として出した結論がコレだ↓
1.《感染デッキ》
2ターン目《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》
↓
3ターン目《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》
2.《金属術デッキ》
2ターン目《金のマイア/Gold Myr(MRD)》(マナマイア)
↓
3ターン目《錆びた秘宝/Rusted Relic(SOM)》(《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》)
3.《ボムデッキ》
2ターン目《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》
↓
3ターン目《金のマイア/Gold Myr(MRD)》(マナマイア)
《感染デッキ》は1マナの《感染》持ちが居ない為2ターン目から動く事になるが、回避能力を持っている《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》から3マナ圏のクリーチャーとしては破格のスペックを持っている《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》に繋げる動きが強い。
《金属術デッキ》は打点で追いつくしかない為《金属術》を達成しやすい自身がアーティファクトで打点が高いクリーチャーとなると《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》を主軸に考える事になる。1ターンでも早く出す為に《金のマイア/Gold Myr(MRD)》を使い2→4のマナジャンプを活用する事で《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》の4マナという重さと《金属術》達成を克服した。
《ボムデッキ》は上記2デッキの2ターン目を封じ込めるカードだ。
3種のデッキに共通して言える事は2ターン目のクリーチャー(脅威)がキモであるという点で、そこを封じ込めればこちらの土俵に持ちこめるというわけだ。長くなったが仮想敵の最高パターンを捌けないと話にならないのでそれに合わせた除去の選定となった。
除去であれば何色でも取る為、色に拘らないデッキになるもののドラフト回数をこなす毎に目指す色は自然と赤白がベースになっていった。なお以下のカード選定はアンコモンは原則除く。アンコモンはコモンに比べて引ければ勝てる性能をしているが毎回ピックできるとは限らないのでコモンで極力対処できるようにする為だ。
《感電破/Galvanic Blast(SOM)》
《感染デッキ》及び《金属術デッキ》共に2ターン目のクリーチャーを潰さないと酷い目に合う為2マナ以下で除去を探したらコレしかなかった。
特に1マナで捌ける点が大きく、自分が後手の時でも相手の2ターン目のアクションを隙なく潰せるのが最高のポイントだった。小回りが利き本体にも飛ばせて、後半はダメージアップも見込める為兎に角万能だった。
《粉砕/Shatter(MRD)》=《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》
この2枚に差は無く環境の影響も有って置物除去以外でもクリーチャー除去として有る程度活躍できた。アーティファクトを1枚も採用してないデッキに当たる方が稀有であった為(有色カードの多い《感染デッキ》でも装備品は用いていた)腐る事は無かった。
相手の2ターン目《金のマイア/Gold Myr(MRD)》に対応できる点も及第点。ただやはり《感染デッキ》相手には腐る場面があったのでサイドアウトも視野に。勿論《感電破/Galvanic Blast(SOM)》より重要度は下。
《拘引/Arrest(MRD)》
《感電破/Galvanic Blast(SOM)》にはマナ面で劣るものの立派なクリーチャー万能除去。特に《感染》持ちは除去せず戦場に残しておく事で《死体の野犬/Corpse Cur(SOM)》で回収されなくする事ができる。《感電破/Galvanic Blast(SOM)》でカバーしきれないタフネス5以上のクリーチャーにも対応できる為必ず欲しい1枚だった。エンチャント除去が少なかったのも追い風。ソート的問題で《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》と同時に出た為ピックの重要な指針となった。勿論取るのは《拘引/Arrest(MRD)》。
《金屑化/Turn to Slag(SOM)》
《感電破/Galvanic Blast(SOM)》ではカバーできないタフネス5に対処できる点は《拘引/Arrest(MRD)》と役割はほぼ一緒だが仮想敵が早いビート相手だと遅い&重い場合が多い。《拘引/Arrest(MRD)》の取れている枚数次第では取らなくても良いがアドバンテージを得られる可能性もあったので卓のプールによっては1枚は欲しいカード。除去る対象が《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》だった場合軽い《粉砕/Shatter(MRD)》の方が強いので除去の中では最下層。
C・UC赤白除去優先順位
↑
1.《電弧の痕跡/Arc Trail(SOM)》
2.《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》
3.《感電破/Galvanic Blast(SOM)》
4.《拘引/Arrest(MRD)》
5.《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》
5.《粉砕/Shatter(MRD)》
7.《金屑化/Turn to Slag(SOM)》
8.《正義の施行/Dispense Justice(SOM)》
↓
デッキの基本↓
・総枚数
40枚
・クリーチャー
17体
・スペル(ほぼ除去)6枚(1マナ圏2枚、2マナ圏2枚、3マナ圏1枚、5マナ圏1枚)
-1マナ-
《感電破/Galvanic Blast(SOM)》
《感電破/Galvanic Blast(SOM)》
-2マナ-
《粉砕/Shatter(MRD)》
《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》
-3マナ-
《拘引/Arrest(MRD)》
-5マナ-
《金屑化/Turn to Slag(SOM)》
・土地17枚
・クリーチャーの選定
指針に従ってドラフトをしていくといくつか問題点が浮上した。
・問題 マナ
色やマナコストを無視して除去やボムを取る為、色マナがいびつになるのだ。
除去のある色が基本白、黒、赤の3色だったとは言え土地次第ではプレイできない可能性がある。
A.アーティファクトクリーチャーの採用
幸いにもアーティファクト環境という事で、アーティファクトクリーチャーを採用する事で序盤の色マナトラブルを解消した。こちらのフィニッシャーは重いボムである為ボムに繋げるまでの間、序盤のアーティファクトクリーチャーは相打ち要因であれば良い。
序盤除去でクリーチャーを捌くのが最善とはいえ、コモン除去は所詮1:1交換しかできない上に捌くクリーチャーの量>除去の枚数なので圧倒的に足りない。そもそも除去は丸いカード、全てのデッキに採用されるのでアーキタイプ関係無く取りあいになる事請け合いである。
結論としてはクリーチャーはクリーチャーで捌くのが一番良いわけで最低相打ち、できれば長期に渡って耐えられる事が望ましい。そういった観点でアーティファクトクリーチャーを採用していった。
2マナ圏
↑
1.《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》
2.《屍百足/Necropede(SOM)》
3.《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》
4.《金のマイア/Gold Myr(MRD)》(マナマイア5種)
↓
《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》=《屍百足/Necropede(SOM)》
《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》と《屍百足/Necropede(SOM)》はほぼ確実に1:2交換を相手に強いる最強のクリーチャーだ。《屍百足/Necropede(SOM)》は感染非感染デッキ関係無く強い為取るが、出現率及び本体に飛ばせる分《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》に軍配が上がる。
《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》
パワーこそ無くマナもかかるが《感染デッキ》の《疫病のとげ刺し/Plague Stinger(SOM)》を複数回ブロック可能(7ターン耐える事ができる)。《金属術デッキ》相手でも《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》or《錆びた秘宝/Rusted Relic(SOM)》のパワー4~5を2マナで対処できるの驚異的。
パワーが無い事が逆に利点となる場合もある。《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》と《屍百足/Necropede(SOM)》を墓地に落とさず処理できる点だ。
《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》に耐性がある点も見逃せない。なにより特筆すべきは2大アーキタイプとピックがバッティングしない点だ。《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》《屍百足/Necropede(SOM)》《金のマイア/Gold Myr(MRD)》(マナマイア5種)はアーキタイプを構成する上で必須パーツと呼べるレベルのカードだが《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》は違う。ビートダウンデッキに守りにしか使えないカードはピックに値しないので安く回収しやすい。
デッキ重要度としては1枚目の《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》は1枚目の《金のマイア/Gold Myr(MRD)》(マナマイア)を超えると思っているので同時に流れてきたらまず《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》をピックするようにしている。
《金のマイア/Gold Myr(MRD)》(マナマイア5種)
環境に存在するマナ加速がコレしかないので各色で取りあいが発生しやすい。ただ周りの点数が高い割にはコンバットでは基本役立たずの1/1な上、除去耐性があるわけでもないので個人的には点数が低め。それでも《火花鍛冶/Sparksmith(ONS)》の種になったり2→4マナへのジャンプは魅力的。
3マナ圏
《オーリオックの模造品/Auriok Replica(SOM)》(模造品5種)
《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider(SOM)》
3マナ圏は模造品が5種類居たので取るのに困る事は無かった。能力の関係上緑と黒は人気が高かったがマナを埋める要因としては別に《オーリオックの模造品/Auriok Replica(SOM)》でも問題なかった。3マナ圏のクリーチャーの最大の脅威となるのが《嚢胞抱え/Cystbearer(SOM)》でタフネス3が兎に角殺しにくかった。こいつに《拘引/Arrest(MRD)》をできれば使いたくなかった為、相打ちできる《ヴァルショクの模造品/Vulshok Replica(SOM)》は最低でも1枚欲しかった。
また感染以外では《ケンバの空護衛/Kemba’s Skyguard(SOM)》や《きらめく鷹/Glint Hawk(SOM)》、《きらめく鷹の偶像/Glint Hawk Idol(SOM)》等3ターン目から機能しだす2/2飛行軍団が居た為相打ち要因に《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider(SOM)》を見たら取るように心掛けた。
4マナ圏これは取れればというスタンスで、マナマイアからのマナジャンプ先としてはやはり優秀だったが4手目以降でしか基本取らなかった。そもそもアドバンテージの取れるカードや強いカードは4マナ圏が多く(《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter(SOM)》、《皮裂き/Skinrender(SOM)》、《微光角の鹿/Glimmerpoint Stag(SOM)》等)4マナ圏のクリーチャーが取れればマナマイアを取る理由にはなった。
《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》
・総枚数40枚
・クリーチャー17体(2マナ圏4枚、3マナ圏5枚、4マナ圏3枚、5マナ以上4枚)
-2マナ-
《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》
《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》
《金のマイア/Gold Myr(MRD)》
《鉄のマイア/Iron Myr(SOM)》
-3マナ-
《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider(SOM)》
《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider(SOM)》
《ヴァルショクの模造品/Vulshok Replica(SOM)》
《ヴァルショクの模造品/Vulshok Replica(SOM)》
《オーリオックの模造品/Auriok Replica(SOM)》
-4マナ-
《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》
・スペル(ほぼ除去)6枚(1マナ圏2枚、2マナ圏2枚、3マナ圏1枚、5マナ圏1枚)
-1マナ-
《感電破/Galvanic Blast(SOM)》
《感電破/Galvanic Blast(SOM)》
-2マナ-
《粉砕/Shatter(MRD)》
《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》
-3マナ-
《拘引/Arrest(MRD)》
-5マナ-
《金屑化/Turn to Slag(SOM)》
・土地17枚
・サイドボードの選定
コモンによるメインボードのテンプレートはコレでほぼ完成したがやはり尖ったビートダウン相手には除去等の対策は足りないぐらいだった。メインボードは兎に角丸い選択肢しか取っていないので後は個々のカードやアーキタイプ毎のサイドボード作りを行う事になった。
・環境の矛盾
最強のアーキタイプが感染とは言ったが、卓に居る全員が目指すかというとそうではなかった。カードの種類の少なさもさることながら毒という特性上9割の《感染》持ちは《感染デッキ》でしか活躍しないというニッチな性能で他のカードとライフを削るベクトルが違うのが原因だ。《感染デッキ》以外はライフを20点削るという点では共通だった為、《金属術》が戦術の主軸では無いデッキでも感染以外のカードを使う事になるので、感染以外を取り合う事となった。
一番強いアーキタイプのカードが一番不人気(最強デッキが最弱勢力)という特異な現象を生み出し、結果8ドラで《感染デッキ》を組めるのは1人、多くても2人だけでそれ以外の6~7人はなにかしら《金属術》orアーティファクトに依存する形のデッキとなった。
本来であれば対応型のデッキは環境で一番強いアーキタイプに照準を合わせたデッキを作らなければいけないのだが、環境の矛盾のせいで《感染デッキ》は卓では最大勢力ではないので対戦では当たりにくいのだ。
そこで第一メタを《金属術デッキ》に絞りメインボードを作り、サイドボード後から《感染デッキ》用にシフトできるようにした。
以下は各色毎に用意したサイドボードカードだ。
-白-
対《感染》
《主導権の奪取/Seize the Initiative(SOM)》
《魂の受け流し/Soul Parry(SOM)》
《燦爛たる放心/Fulgent Distraction(SOM)》
《高僧の見習い/Abuna Acolyte(SOM)》
対《金属術》andビート
《回収の斥候/Salvage Scout(SOM)》
《ロクソドンの旅人/Loxodon Wayfarer(SOM)》
-青-
対《感染》
《金切り声のシルカウ/Screeching Silcaw(SOM)》
《板金鎧の海うろつき/Plated Seastrider(SOM)》
対《金属術》andビート
《停止命令/Halt Order(SOM)》
《新たな造形/Shape Anew(SOM)》
《取り繕い/Turn Aside(SOM)》
-黒-
対《感染》
《ドロスバッタ/Dross Hopper(SOM)》
《モリオックの肉裂き/Moriok Reaver(SOM)》
《屍気を飛ばすもの/Necrogen Scudder(SOM)》
対《金属術》andビート
《冷たき集いの吸血鬼/Bleak Coven Vampires(SOM)》
《水膨れ地掘り/Blistergrub(SOM)》
-赤-
対《感染》
《オキシダの向こう見ず/Oxidda Daredevil(SOM)》
《トンネルのイグナス/Tunnel Ignus(SOM)》
対《金属術》andビート
《鉄を食うもの/Ferrovore(SOM)》
-緑-
対《感染》
《突撃の鈍化/Blunt the Assault(SOM)》
《甲殻の鍛冶工/Carapace Forger(SOM)》
《エズーリの射手/Ezuri’s Archers(SOM)》
対《金属術》andビート
《荒廃のマンバ/Blight Mamba(SOM)》
《生命鍛冶/Lifesmith(SOM)》
《テル=ジラードの抵抗/Tel-Jilad Defiance(SOM)》
《風の突き刺し/Wing Puncture(SOM)》
《死への抵抗/Withstand Death(SOM)》
-アーティファクト-
対《感染》
無し
対《金属術》andビート
《ダークスティールのマイア/Darksteel Myr(SOM)》
《黄金の甕/Golden Urn(SOM)》
《回復の三角護符/Trigon of Mending(SOM)》
その色をやっていれば必ずピックしたいカード達だった。サイドボード後にメタるのは《感染デッキ》だったので序盤に展開しやすく軽い追加のクリーチャーを取るが大原則だった。
《金属術》andビート相手には失ったライフを補填するライフゲインカードを多く採用している。
カウンターで捌くのでは無く、今回のように除去で捌くタイプのデッキはどうしても後手後手に回りやすく、出てから対処する手段を取っているとライフが危険水域に達しやすい。実際こちらが攻勢に出る時にはライフが10前後からスタートなんて事が良くあった。
除去で完全に捌き切る分には問題ないのだがクリーチャーで相手のクリーチャーを止めているという状態(膠着状態)だと一枚のカードで捲くられかねないので序盤減ったライフを安全圏まで引き戻すという行為は非常に重要だった。
最終的にレア等のボムを採用した理想形のデッキは以下だ。
アンチ金属術andビートデッキ
・総枚数40枚
・クリーチャー16体(2マナ圏5枚、3マナ圏4枚、4マナ圏3枚、5マナ以上4枚)
-2マナ-
《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》
《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》
《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》
《金のマイア/Gold Myr(MRD)》
《鉄のマイア/Iron Myr(SOM)》
-3マナ-
《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider(SOM)》
《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider(SOM)》
《ヴァルショクの模造品/Vulshok Replica(SOM)》
《オーリオックの模造品/Auriok Replica(SOM)》
-4マナ-
《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》
《微光角の鹿/Glimmerpoint Stag(SOM)》
《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter(SOM)》
-5マナ-
《剃刀のヒポグリフ/Razor Hippogriff(SOM)》
《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》
《ゴーレムの職工/Golem Artisan(SOM)》
-6マナ-
《太陽破の天使/Sunblast Angel(SOM)》
・スペル(ほぼ除去)8枚(1マナ圏2枚、2マナ圏3枚、3マナ圏2枚、5マナ圏1枚)
-1マナ-
《感電破/Galvanic Blast(SOM)》
《感電破/Galvanic Blast(SOM)》
-2マナ-
《粉砕/Shatter(MRD)》
《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》
《回復の三角護符/Trigon of Mending(SOM)》
-3マナ-
《拘引/Arrest(MRD)》
《大石弓/Heavy Arbalest(SOM)》
-5マナ-
《金屑化/Turn to Slag(SOM)》
・土地16枚
8×《平地/Plains(M10)》
8×《山/Mountain(RAV)》
第1メタが《金属術》以下のライフを20点削ってくるデッキだったので良くメインに好んで《回復の三角護符/Trigon of Mending(SOM)》を採用していた。金属術以外でも《憤怒の三角護符/Trigon of Rage(SOM)》と《ダークスティールの斧/Darksteel Axe(SOM)》の叩きだすダメージと速度は尋常では無く《きらめく鷹/Glint Hawk(SOM)》と《憤怒の三角護符/Trigon of Rage(SOM)》だけで負けましたなんて事が実際発生した。
マナ的にもダメージ的にも《回復の三角護符/Trigon of Mending(SOM)》は《憤怒の三角護符/Trigon of Rage(SOM)》を完全に相殺出来たので大好きだった。アンコモンなのに他のアーキタイプとバッティングせず安く回収できるのもポイントだ。
勿論感染相手には無力なので秒で抜いた。ただ抜くのに躊躇しないカードというのはサイドボードする際に迷わなくていいので効率が良かった。
対感染サイドボード例
アンチ金属術andビートデッキ
・総枚数40枚
・クリーチャー16体(2マナ圏6枚、3マナ圏4枚、4マナ圏2枚、5マナ以上4枚)
-2マナ-
《燃えさし鍛冶/Embersmith(SOM)》
《危険なマイア/Perilous Myr(SOM)》
《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》
《金のマイア/Gold Myr(MRD)》
《鉄のマイア/Iron Myr(SOM)》
《高僧の見習い/Abuna Acolyte(SOM)》⇔《金属の駿馬/Chrome Steed(SOM)》
-3マナ-
《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider(SOM)》
《嵌め乗りの滑空者/Snapsail Glider(SOM)》
《ヴァルショクの模造品/Vulshok Replica(SOM)》
《オーリオックの模造品/Auriok Replica(SOM)》
-4マナ-
《微光角の鹿/Glimmerpoint Stag(SOM)》
《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter(SOM)》
-5マナ-
《剃刀のヒポグリフ/Razor Hippogriff(SOM)》
《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》
《ゴーレムの職工/Golem Artisan(SOM)》
-6マナ-
《太陽破の天使/Sunblast Angel(SOM)》
・スペル(ほぼ除去)8枚(1マナ圏3枚、2マナ圏2枚、3マナ圏2枚、5マナ圏1枚)
-1マナ-
《感電破/Galvanic Blast(SOM)》
《感電破/Galvanic Blast(SOM)》
《主導権の奪取/Seize the Initiative(SOM)》⇔《粉砕/Shatter(MRD)》
-2マナ-
《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》
《魂の受け流し/Soul Parry(SOM)》⇔《回復の三角護符/Trigon of Mending(SOM)》
-3マナ-
《拘引/Arrest(MRD)》
《燦爛たる放心/Fulgent Distraction(SOM)》⇔《大石弓/Heavy Arbalest(SOM)》
-5マナ-
《金屑化/Turn to Slag(SOM)》
・土地16枚
8×《平地/Plains(M10)》
8×《山/Mountain(RAV)》
全体的に軽くて小回りが利くカードを入れマナカーブも下げる事でより対応しやすくなる。
基本指針↓
・アーキタイプ関係無くカードパワーの高いカードを(優先して)取る。
・除去を(優先)取る。
・第1メタを金属術にする。
・マナカーブを埋めるクリーチャーはアーティファクトを取る。
・サイドボードを作る。
以上がSOM-SOM-SOMで自分が出した答えだった。
コメント
ただ自分的には白黒or赤黒コン、赤青金属術あたりはできるアーキだと思います。
赤青くらいしか狙ってできないですけども。
僕の中ではSoMのデッキタイプは
感染
金属術(色の組み合わせは問わない)
赤or白or緑の対金属術
青単タッチα
緑系恐竜
黒赤《炉の式典/Furnace Celebration(SOM)》
くらいしか認識してなかったなぁ。
SoM環境は全体的に勝てなくて、勝てない理由も良く判っていなかった(今考えればボムが止められなかったり、相性差で負けていたんだけど)ので、どんなデッキを組んで良いのか分からなくて、青単タッチαをやるようになったら、ちょっと勝てたかな?と言うところ。
過去の履歴を振り返って、以降に生かすと言うのは有意義な事だと思うので、良い企画だと思います。
青白非金属術飛行とか青単系コントロール(LSVブルーとか呼ばれてる奴)も狙われたアーキ?
《絡み線の壁/Wall of Tanglecord(SOM)》は青白飛行も青系LSVも止めれて良いよねー。
次記事も期待。
今さら過ぎる賞味期限切れの腐ったネタでも楽しんでもらえて嬉しいです。
いやなんていうか書き途中なのは体力が尽きたからで・・・ふがいなくて申し訳ない。今日続きを書こうと思ったんですが、なんでこのスタンスのドラフトを目指したかをより細かく書かないと先の内容に支障をきたす事が発覚した為既に書いた内容も手直ししてる最中でなかなか進みません。行き当たりばったりで書くとコレだから駄目なんですよね(笑)
もうちょっとかかりますけど必ず書きあげます(自分の為に)良かったらその時改めて見てください。